皮膚を保護する方法について

ここでは、皮膚を保護する方法について、紹介しています。

 

■皮膚の保護する方法について

ここでは、どうやって皮膚を保護していくのが良いのかについて、ご紹介していきます。

 

皮脂の役割

皮膚(表皮)は、レンガを積み上げたような構造をしています。
このレンガには、「皮脂」と呼ばれる「油の膜」が覇っていて、天然保湿因子というものが、レンガの隙間に埋まっています。

 

この皮脂膜や天然保湿因子が正常に働いていると、皮膚は適度に潤いを持つことが出来て、外部からの刺激にも耐えることが出来ます。

この皮脂や天然保湿因子の働きですが、大きく2つあります。

 

1:水分の蒸発を防ぐ。

皮膚はある程度の水分が常に保たれていないと、ボロボロの皮膚になってしまい、皮膚の隙間から水分が蒸発してしまいます。

なので、皮膚が適度な水分を保つためには、必要以上に皮膚内部の水分が蒸発していかないように、蓋をしなければなりません。

その蓋の役割を、「皮脂」や「天然保湿因子」は担っています。

 

2:外部からの有害物質や細菌、アレルギー物質から肌を守る。

皮膚は外部からの刺激に対して、人間を守っている役割をしています。
刺激の中には、ウィルスや細菌、アレルギー物質など皮膚にとって有害なものが多くあります。

皮脂や天然保湿因子は、そういった刺激物が皮膚から体内に入り込まないように、守っています。

 

このように、「皮脂」や「天然保湿因子」は、皮膚を防御するとても重要な役割を担っています。

 

【アトピーの方は皮脂を作るのが苦手】

アトピーの方の多くは、皮脂や天然保湿因子を作る力が弱いことが多いようです。
特に「セラミド」という保湿成分(皮脂の一種)を作るのが、苦手と言われています。

皮脂や天然保湿因子の少ない肌は、「水分の蒸発を防ぐ」や「外敵から身を守る」ことが出来ないため、「乾燥肌」や「敏感肌」になってしまいます。

そして、アトピーの人にとって、
刺激物が肌から入ってくる
ということが、非常に問題になってきます。

【刺激物の進入がアトピーを悪化させる。】

日常の空間には、目に見えないような「ホコリ」や「花粉」など、アレルギーになりうる物質がたくさん舞っています。
最近では黄砂やPM2.5、春の季節は花粉など、様々な物質が空気中に舞っています。
そういったアレルギー物質が皮膚に触れて、「皮脂」や「天然保湿因子」が不足した皮膚の隙間から、体内に侵入してきてしまうのです。

そうすると、身体の内部のIgEが反応して、アレルギー反応を起します。
IgEの影響により、皮膚に炎症が起こり、痒みが発生して、皮膚が傷つきます。

 

痒みがあると必然的に掻いてしまいますが、そうすると皮膚の表面が傷ついてしまい、皮膚はボロボロになり、その大きくなった隙間から、より多くのアレルギー物質が入ってきてしまいます。

たくさんアレルギー物質が入ってくると、それに反応して、IgEの活動がより活発になってきます。
これにより、アトピーが悪化してしまう「負のスパイラル」が発生してしまいます。

 

【アトピー悪化の負のスパイラル】

まり、アトピー悪化の負のスパイラルとして、

①「皮脂」や「天然保湿因子」の不足による「アレルギー物質」の進入
② IgEが反応して、炎症が発生してしまう。
③ 痒くなって、掻いてしまう。
④ 皮膚がボロボロになって、バリア機能が低下する。
⑤ より多くのアレルギー物質が、進入してくる。

といったサイクルです。
この「アトピー悪化の負のスパイラル」を抜け出さないと、いつまでたっても、アトピーは改善していきません。

 

【保湿による「擬似膜」で負のスパイラルから抜け出す。】

この「負のスパイラル」から抜け出すには、どうすれば良いのでしょうか?
それは、一時的に「保湿によって皮膚に擬似膜」を張って、外敵からの進入を食い止めるのが有効だと考えます。

負のスパイラルに入ってしまったボロボロの肌は、自ら保湿する機能が低下している状態なので、外部から「保湿」をしてあげて、擬似膜を張ります。

 

保湿による「擬似膜」が皮膚表面にあることによって、一時的に外部からの異物の進入を防ぐことが出来ることから、その間はIgEが反応しづらくなり、炎症も治まる傾向になります。

但し、亜麻仁油などのオメガ3脂肪酸をしっかり摂っていないと、炎症は治まらないので、気をつけて下さい。
また、皮膚の材料となる良質なタンパク質も、しっかり摂っている必要があります。

 

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