ここでは、なぜ朝日を浴びることが睡眠の質を高めるのかについて、詳しく説明していきます。
■朝日を浴びる事と睡眠の関係について
朝日を浴びることは、睡眠の質を高めるのに、とても有効です。
それは、大きく分けて2点あります。
朝に、朝日による光の刺激を浴びることによって、
①人間の体内時計がリセットする。
②メラトニンの分泌を抑制して、セロトニンの分泌を正常に保つ。
になります。
- 人間の体内時計がリセットする。
体内時計については、睡眠のメカニズムの「体内時計」の項目で詳しく説明していますが、体内時計を毎日しっかり朝日を浴びることによって、リセットをしていかないと、どんどん睡眠時間が後ろにずれていってしまいます。
なぜなら、人間が固有に持っている体内時計は25時間で地球の自転周期の24時間より1時間長いからです。
この「ずれ」を、修正するのに一番有効なのが、目の網膜に光刺激を与えることなのです。
体内時計は、各臓器にも備わっており、食事によっても、調整されると言われており、本によっては、朝しっかり朝食をとるようにと書かれているものもあります。
但し、朝は人間にとって排泄の時間であり、アトピーの方は胃腸などの臓器が弱い方が多いので、臓器の負担を出来るだけ軽減するという意味でも、朝食をとることを私はお勧めしません。
朝食をとる事の体内時計のリセット効果と、朝日を浴びることの体内時計のリセット効果を比較した場合、朝日を浴びたリセット効果が高い点と、臓器を休めるメリットを考慮すると、朝は、朝食を食べず、しっかり朝日を浴びるという行為に軍配が挙がります。
- メラトニンの分泌を抑制して、セロトニンの分泌を正常に保つ。
また、朝日を浴びることによって、2つの睡眠に関わるホルモンの分泌を正常に導くことが出来ます。
2つのホルモンとは、「メラトニン」と「セロトニン」になります。
「メラトニン」と「セロトニン」の詳しいメカニズムについては、睡眠のメカニズムの「メラトニンとセロトニン」の関係を参照して下さい。
ここでは、なぜ朝日を浴びることが「メラトニン」と「セロトニン」に関わってくるのか、説明していきます。
「メラトニン」は誘眠作用がある睡眠ホルモンになり、1日の体のリズムを調整する働きがあります。
朝日を浴びることによって、「メラトニン」の分泌が抑制されて脳が覚醒します。
そして、分泌が抑制されてから約15~16時間後に分泌が始まると言われています。
なので、朝7時に起床した場合、夜の22時~23時頃にはメラトニンの分泌が始まり、寝る準備に導かれることが出来るのです。
なので、朝にしっかり朝日を浴びていなかったり、起床するのか遅かったりすると、メラトニンの分泌がうまく始まらなかったり、遅かったりするので、うまく入眠することが出来なくなるのです。
また、「メラトニン」は脳内物質の「セロトニン」を材料にしています。
セロトニンは朝日を浴びることによって、活性化すると言われており、日中にセロトニンを活性化していると、「メラトニン」の分泌が潤滑になり、夜ぐっすり眠れます。
なので、朝日を浴びることは、「メラトニン」と「セロトニン」の分泌を正常にするという意味でも、非常に重要になってきます。
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